2018.06.28

宝石鑑定士ブログ

小惑星「リュウグウ」と水の記憶

 

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の発表によると、2014年末に種子島宇宙センターから打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」の上空に昨日到達したとのこと。
リュウグウは地球から約3億キロ離れた約900メートル程のサイズの小惑星ですが、太陽系が生まれた頃の水や有機物が、今でも残されていると考えられているのだとか。

「はやぶさ2」は、小惑星表面に人工的なクレーターを作り、地下のサンプルを持ち帰るといった、新しい技術を使ったミッションに挑戦するとのこと。
地球の水はどこから来たのか、生命を構成する有機物はどこでできたのか。そのような疑問を解いたり、太陽系の誕生と生命誕生の秘密に迫る研究が進むかもしれない、世界が注目する大プロジェクトなのです。

とてもワクワクすると同時に、無事ミッションを果たして玉手箱を携えて地球に戻ってきてほしいものですね。(ハヤブサ2地球帰還予定 2020年)

我々の済む地球は、「水の惑星」と呼ばれます。ソ連の宇宙飛行士ガガーリンが、1961年に有人宇宙飛行したときの台詞「地球は青かった」のとおり、地表の大部分が水(海)で覆われているからです。

この「水」が存在しているおかげで、地球がユニークな星になっていると多くの科学者が考えています。今のところ生命が発生したことが確認されているのは地球だけであり、「プレートテクトニクス」様式の地質活動が長い間起きている惑星も地球だけなのです。

多くの宝石を生み出す原因となる、プレートテクトニクス、宝石を楽しむ我々人類のどちらもが、水の存在なしではありえないようなのです。

水と宝石といえばオパール
オーストラリアのオパールは、1500万年~3000万年前に形成されたと考えられています。一部のエリアでは4億年前に形成されたと考えらています。
激しい雨と乾燥した気候の繰り返しにより形成されたオーストラリアオパールは、内部にも水分を保有しています。

そのオパールに含まれる水たちの記憶には、地球誕生、太陽系の誕生の46億年前までさかのぼってしまうものがあるのかもしれません。

今回の「はやぶさ2」活躍のニュースで、私の頭の中でそんな妄想的な想いがどんどん拡大していきそうです。

Memoria dell’acqua
(メモリア デル アックア)
【 水の記憶 】
〜太古の水の記憶をとじこめて・・・〜
Black Opal(Australia)K18YG ピアス

 

コーディネート例は
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GIA GG(米国宝石学会 宝石学修了者)
クアラントット宝石鑑定士
宝石学講座元講師
山本ウィリアム登喜生 Tokio WILLIAM Yamamoto