2018.06.03

スタイリストブログ

Venere  ――ヴィーナスはいつも恋煩い

 

6月を迎え本格的な夏がスタートする
平日の海にはまだ人の数もまばらで砂浜を歩く人がポツポツ
久しぶりの潮風そして大きく深呼吸すると
海の香が体の中を潤すように浸み込んでいく

砂浜で見かけたカップル
ピッタリと寄り沿うその若い二人はきっとまだ20代
ジッと見つめ合う目
若いっていいなーーと自分のあの頃を思い出す

恋するってどういうことだろう?と少女の頃に持った疑問
引き算も足し算も掛け算もしてみたがその答えが出ないまま私は大人になり
彼を前に胸がドキドキする自分に困り果てた20代
そんな恋愛下手な自分を時には責め涙を流したこともあった

大好きな人の前にいると何故か本来の自分を表現できない
どうしてなんだろう?
私はいつもそんなことを考えている一人であった
そんな私に昔から仲良くしている女性がサラッと言った言葉
『きっとそれは貴方の運命の人じゃないからよ!』

30代半ば私はある男性と知り合った
服装も髪のスタイルも私の理想からは程遠く離れている人であったが
話すリズムが同じであった。心地の良い空気を感じた
彼の前で話す私は自分でも驚くほどリラックスしていた
楽しい!と心から初めて思えた時であった

『恋の山には孔子も倒れ』
恋煩いは誰もが経験するコントロールのできない甘い病気

砂浜を歩き続けてふと足元を見ると
こんな綺麗な貝殻が...
今年も夏がやってくる!